境内のご案内 寳泉寺の歩み お知らせ 供養・墓苑 特別連載


寳泉寺境内探索

第六回 閻魔堂と金比羅堂




本当はやさしい閻魔さま

お墓参りに来た泉ちゃん、そろそろ帰ろうとしてお父さんが声をかけました。
「泉ちゃん! そろそろ、帰ろう」
ところが泉ちゃんは、どうしても気になることがあるようです。
「お父さん、あそこにぶら下がっているのは何?」
「ああ、あれな。閻魔堂と金比羅堂の前にかかっているやつな。あれは数珠だよ」
「じゅず??」
「そう、数珠。お父さんが持っている、この数珠を大きくしたものさ」
「すごーい! こんなに大きいの??」
「お参りしていくか?」
「うん、していく!」
「よ〜し。じゃあ、こっちのお堂が閻魔堂。閻魔さまって知っているかい?」
「うん。地獄で裁判をする人でしょう」
「そうそう、怖い人なんだけど、それだけじゃなくてね、お地蔵さんの化身だとも言われているんだ」
「お地蔵さんの? だって、お地蔵さんは優しい顔をしているよ」
「だからな、閻魔さまも本当は優しいお方なんだよ。だからここでお祀りしているんだ」
「ふ〜ん。で、こっちのお堂は?」
「こっちはね、金比羅さん」
「こんぴらさん?」
「そう、こっちは金比羅堂、と言って、金比羅さんをお祭りしているんだ」
「金比羅さんって、どんな方なの?」





水の神さま

「金比羅さんは、航海の守り神なんだよ。金比羅宮という神社が、四国の香川県にあってね。『こんぴら船船、追風(おいて)に吹かれて、しゅらしゅしゅしゅ』って聞いたことあるかい?」
「しゅらしゅしゅしゅ?」
「そうか、泉ちゃんは知らないか。昔の民謡で、金比羅さんのことを歌った歌なんだ」
「へ〜、面白い歌だね」
「金比羅さんは、航海の守り神だから、船と関係が深いんだ。でもね、金比羅さんは、お釈迦さまの弟子のクンビーラという人のことだとも言われているんだよ」
「へ〜、お釈迦さまのお弟子さんなんだ」
「クンビーラは、お釈迦さまを守る十二神将のひとりで、子の方角、つまり北の方角をつかさどっているとされるんだ。それにね、クンビーラは、ガンジス河に住んでいるワニの化身だとも言われているんだ」
「ワニ〜!?」
「そうワニ。ワニはね、日本でもインドでも、水の神さまなんだよ」
「金比羅さんはワニで、ワニは水の神さま・・・・」
「そうそう、水の神さまだからね、雨を降らしてくれるということで、お百姓さんの神さまでもあるんだ。昔はねお百姓さんはみんな田植えの時期に、雨をちゃんと降らしてください、って金比羅さんにお参りをしていたらしいよ」
「そうなんだ、いろいろ守ってくれるんだね。金比羅さん」
「それでな、この大きな数珠だけどな。これは、お参りする時に、まず手を合わせてから回すんだよ。まずは閻魔堂からやってごらん。そうそう、カラカラと引っ張って、赤い珠がぐるっとひと回りして、目の前に来るまで回してごらん」
「うん」
「そうそう。今度は金比羅堂、同じように回すんだ」
「よいしょっと」
「そうそう。この大きな数珠を回すとね、お経を読んだのと同じ功徳があるんだよ。これで、閻魔さまと金比羅さまが泉ちゃんのことを守ってくれるからな」
「閻魔さま、金比羅さま、ありがとう」
「またお寺に来たら、お参りしような」
「そうする! 楽しかったよ、お父さん」









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