カゼについて

お話し:薬学士 大浦純孝(株式会社 人間医学社)
はじめに、私が代表をつとめる人間医学社について紹介させて下さい。
人間医学社は祖父が昭和の初めに設立し、私で三代目になる会社です。
祖父は大阪大学の病理学の教授であった片瀬淡先生の「カルシウムの医学」の考えに共鳴し、片瀬教授とともにカルシウムの大切さを全国に拡めようと、自ら会社を興しました。その後、アメリカの栄養療法を日本に紹介し、食の大切さと、正しい宗教心をもつことが、一家の繁栄と家族の健康を約束するということを全国各地に赴き、講演活動を行っていました。
講演活動とともに、月刊“人間医学”を 発行し、現在1040号(2008年1月号で)にいたっています。書くスタイルや考え方は時代によって変遷し、書き手によってもかなり違ってきていますが、一貫して通常医療に対するカウンターカルチャー的な医療を提案してまいりました。
現代の医学は、病気の原因はこうで、こうなって、ああなって、このような結果を生む、と、極めて合理的な判断をし、その原因を合理的にとり除こうとします。しかし、仏教の健康観というものでは、そういった合理性だけではわりきれないものをもっていると考えています。
人間はもっと複雑なもので、一見すればまったく合理的でない方法でもって病気が治ってしまうことが多々あります。因果関係が無いというわけではありません。物事には必ず原因と結果があるのでしょうが、それは複雑にからみあっていますから、その全てを我々は見ることができないと考えます。その意味では、現代の通常医学も、一つの物語であり、一つの話しであるわけです。
このコーナーでは通常医療とは違った話しができればと思っています。
カゼについて・・・・・・
まず最初にカゼの対策を考えてみたいと思います。これから冬本番になってインフルエンザが流行する季節となってきます。
カゼは空気中のウイルスが鼻や口を通じて体内に侵入してくることから始まるといわれていますが、鼻については疑問があります。
口呼吸に気をつけて
カゼのウイルスは主に口から入ってくると思います。というのも、口をポカンと開けて口で息をしている人はとてもカゼを引き易く、反対に口をしっかり閉じて鼻で呼吸をしている人はまずカゼをひくことがないからです。
本来、呼吸というものは鼻でするもので、口でするものではありません。ところが、ヒトはおよそ一才以後になると口で呼吸をすることができるようになりました。ヒト以外の動物では口で呼吸することができません。ヒトで口呼吸が可能になったのは、言葉をしゃべることができるようになったからです。そのため、言葉のしゃべれない動物と、一才未満のヒトの子どもは口呼吸ができないとされています。
このあたりの詳しい話しは口腔医である西原克成先生の著書をお読みになると良いでしょう。
私は西原先生を尊敬し、師事していますから、おいおいとこのコーナーでも西原理論を紹介していきたいと思っています。
カゼには葛根湯?
ところで「カゼには葛根湯」というフレーズを聞かれた方も多いと思います。葛根湯医者という言葉もありますが、これはどんな患者が来ても、葛根湯を処方する藪医者のことだそうですが、若い人ではこんな言葉も通用しなくなっています。
漢方薬というものをイメージした時にまず頭に浮かぶのが、この葛根湯で、一度も飲んだことはなくても、名前だけは知っているという人も多いでしょう。
ではカゼには葛根湯は効くのでしょうか。
実際のところは効くともいえますし、効かないともいえるものです。なぜなら漢方薬は病名で治療薬が決定されるものではなく、その人があらわす“証”(症状)にしたがって処方薬が決定されるものだからです。
したがって、カゼ薬イコール葛根湯という考え方はないわけです。
葛根湯はカゼ、インフルエンザなど熱病の初期で、熱があっても汗が出ず、さむけ(悪寒、悪風)がして、頭痛、肩コリ、筋肉痛、関節痛などの身体外表部の症状があるときに用いるもので、身体を温めて、発汗させることで病気を治す薬なのです。
今の医学では、熱があれば解熱剤を使いますが、葛根湯などはむしろもう少し体温を上げて、発汗を促し、ウイルスや細菌の増殖を抑えて治療するという性質をもっています。それだけに、葛根湯が適する人は体力もあり、心臓も弱くないという使用制限があります。
つまり葛根湯はカゼに用いる場合は、引きはじめで、まだ胃腸に不快症状がなく、体力がある人に用いるわけです。お年寄りで、心臓の弱っている人には使えません。それは葛根湯に含まれている成分の一つで麻黄という生薬に、食欲をなくさせたり、過剰な発汗傾向を促したりする働きがあることによります。
このように漢方薬というものも、誰にでも使えるというわけではないことを理解していただきたいと思います。それぞれに偏りをもったものです。たとえていえば、左に傾いてしまったものを右へ傾かせることでバランスをとろうとする働きといえるでしょうか。
そのため漢方薬を使う場合は、カギとカギ穴を合わせないとドアが開かないのと同じように、症状を適確に把握したうえで、分類し、それに対応する漢方薬を選ばないと、効果は期待できないばかりか、却って調子をくずしてしまうことさえあります。
ところが、この症状を的確に把握し、分類するというのが、それほど簡単ではないのです。やはり漢方を専門とする医師や薬剤師に相談して、判断してもらわないと、的確な漢方薬を選定することはかなり難かしいのです。
漢方のことをよく勉強している医師や薬剤師に出会えればラッキーですが、うまく出会えなければ、どうすればよいのでしょう。
こういう場合には、私は“人参木(にんじんぼく)植物”という漢方サプリメントをおすすめします。この製品を知っている方はほとんどないと思いますが、とても素晴らしい製品であると確信をもって言うことができます。
カゼの引きはじめであれば、どんな体質の人でもOKです。のどにきたカゼでも、鼻にきたカゼでも、胃腸にきたカゼでも、少し熱っぽいという時にでも、引きはじめであれば、1~2回、多目に摂ると、それだけでスッキリするでしょう。
次にカゼの諸症状について、その考え方、対策を考えてみましょう。
1. 発熱
熱はウイルスを体外に追いだすための免疫反応の一つですから、これを無理に下げてはいけません。せっかく体がウイルスと闘おうとして免疫力を高めているわけですから、この状況のまま嵐が過ぎ去るのを待つことは、免疫力をつける絶好のチャンスになると考えて下さい。
ところで、テレビや雑誌などで有名な石原結實先生はこんなことを書かれています。
「インフルエンザは自然医学的に考えると、冷えや食べ過ぎで血液中にできた老廃物などによって血液が汚れて、それを処理するためにウイルスや細菌が体に侵入して炎症を起こしている状態なんですね。発熱は血液内の老廃物を燃焼している状態とすると、発熱するとHSPも増えて、白血球の働きも増強されて老廃物やバイ菌の貧食も促進されるんです。だからインフルエンザや風邪の初期なら、体力のある人は熱い風呂に入って発汗すると、早めに治ることが多いんです。ジョギングして治す人もいるんです。同じ原理ですね。」
じっさい私も学生時代、運動クラブに入っていた時、先輩に「カゼを引いて調子が悪いので、今日の練習は休ませて下さい。」と訴えると、先輩は「そんなら、いつもよりようけ走ろか。走ったら治るで!」と言われ、いつも以上に走らされたことを想いだします。
最初は辛いのですが、汗がふき出てくる頃にはスッキリして、そのあと汗をシャワーで洗い流せば、それっきりで治ってしまいました。以来、カゼを引いても、休ませてくれ、などとは絶対に先輩には言わないようにしたものです。
このように発汗療法は、体力のある人にはお金のかからない治療法の一つとなるのです。
昔の話しで恐縮ですが、子どもの頃、しばしば祖父から「荒噛みしていると、カゼを引くぞ!」と注意されたのを想いだします。その頃はなんのことやらさっぱり分からなかったのですが、最近になって、その理由がよく分かるようになってきました。
それは、荒噛みするということは食べ過ぎにつながりますし、よく噛まないということにもなるからです。
食べ過ぎはカゼを引き込む原因になるといってもいいでしょう。というのも、断食をしている人がしばしば口にするのは「不思議に断食中はカゼを引かないんだよね。僕だけじゃないよ。みんなそうなんだ。」というのです。これは免疫細胞の大本ともいうべきマクロファージという大食細胞の働きに関係しています。
お腹がすいている時というのは、糖や栄養物が血液中で少なくなるため、マクロファージや顆粒球(白血球の一つで、主に細菌を処理する)も空腹になり、細菌や老廃物をたくさん食べるようになるのです。
逆に、甘いお菓子を一杯食べて血糖値を上げると、マクロファージの処理能力は、食べる前の半分位に落ちるといわれています。
この事実からすれば、一般にお医者さんが注意される「カゼを引かないよう栄養を十分に摂りましょう」といった言葉は、まちがっていることになります。
じっさいカゼを引いた時は、しっかりと食べるのではなく、むしろ柿茶などのビタミンC源と水を十分にとって、食事はほとんど摂らないほうが治りがいいことは多くの人が経験していますし、私たちもそのように指導をしています。
よく噛まないということが、どうしてカゼにつながるのか? これについては、よく噛むということは、食べ物を味わって食べることにつながっているのだと思います。
しっかりと味わって噛むという行為は、意識の活性化につながり、心臓の機能を高め、免疫力を高めることにつながるからです。
カゼというのは、気が張っている時には引かないものですが、気の張る仕事が一段落して、ホッとして気が抜けた時に引き易いものです。
姿勢を正し、口を閉じてしっかりとよく噛んで味わって食べることは、気をみなぎらせて、ウイルスの侵入をシャットアウトしてしまいます。
2. 鼻水、鼻づまり
カゼをひくと鼻水や鼻づまりに悩む人が多いようです。これは近ごろの日本人は冷たいものをよく摂ることと関係しているように思います。
最近の住環境は機密性が高く、そんな所で暖房をかけると空気は乾燥しますから、どうしてもノドが渇きやすく、ついつい冷たい飲料水が欲しくなります。アイスクリームも冬によく売れるそうですが、ビールやジュースをタップリと飲むことで身体を冷やしてしまいます。
冷たいものを摂り過ぎると腸管免疫が弱ってしまい、腸内細菌が体内にとりこまれることもあるそうです。こうして白血球(腸管免疫に関わる)のなかにとめどなく大量のバイ菌が入り込み、これが運び屋となって、体じゅうの細胞にバイ菌がばらまかれ、アトピー性皮膚炎をはじめ、慢性関節リウマチ、線維筋痛症、うつ病など多くの難病を招いてしまう、というのが西原先生の考えの一つです。
冬は外気温が低く、免疫力が低下する時期ですから、免疫力を下げないように睡眠(8時間ほどとって下さい)をとり、温かいものを摂るように心掛けて下さい。というのも、クシャミ、鼻水といった鼻の症状は漢方的には肺の冷えととらえているからです。
漢方薬では小青竜湯を使いますが、漢方サプリメントでは熊柳やお種人参、密柑の皮などが配合された製品がすすめられます。これは鼻づまりにも良く、長く使っていると体温が1℃ほど上昇する人が多いようです。
東洋医学では「冷えは万病の元」といいますが、癌、膠原病、アレルギー、うつ病などの患者さんは体温が低く、体温が上昇すると改善していく例が多いのです。
熊柳を主体としたこの製品は体温上昇効果が高いので、カゼのクシャミ、鼻水、鼻づまりといった症状だけでなく、癌や膠原病、うつ病などで食欲がない人に基本食として利用していただいています。もちろんアレルギー性鼻炎、花粉症にはとてもよいものです。
春には「花粉症には○○とか△△」といったコマーシャルがしばしば紹介されますが、ほとんどのものは大した効果はありません。それに比べれば熊柳を主体とした製品ははるかにすぐれたものといえるでしょう。
3. ノドの痛み
カゼをひくとすぐにノドにくる人もいます。こういう人は体内に熱がこもっているタイプである(体温計で熱があると出てくるわけではありません)と漢方では考えています。
クシャミ、鼻水タイプとは逆のタイプともいうべきもので、こういう人には身体を温めるものは原則的には使えません。
カゼをひくと体力・免疫力をつけなければと朝鮮人参を摂る人がいますが、ノドの痛みを訴える人に使うと、却って症状が悪化することがあります。
そもそも朝鮮人参はカゼの初期に使うものではありません。こういうものは身体を引き締める働きがあり、風邪(ふうじゃ)を発散させることができないからです。
カゼの初期には葛根湯もそうですが、風邪(ふうじゃ)という邪気を発散させることが基本ですから、引き締めるものを用いると、邪気が閉じ込められてしまって、却ってこじらせてしまうおそれがあるのです。
さて、ノドの痛みですが、これには漢方薬では銀翹解毒丸(ぎんぎょうげどくがん)が代表薬として用いられます。漢方系サプリメントでは、やはり人参木(にんじんぼく)植物が使われます。これには板藍根(ばんらんこん)という熱を冷まし、ノドの痛みをとる生薬が配合されているからです。抗菌、抗ウィルス作用もあり、また同様の作用があるジュウヤクも配合されています。
カゼではないがノドが痛いときには
カゼでもないのに朝起きるとノドが痛いという人も大勢います。こういう人はたいてい寝ている時に口呼吸をしています。
口を開けて寝ていると、冷たい空気がノドを刺激します。また、口呼吸によって粘膜が乾燥しますから、扁桃腺はすぐに炎症を起こしてしまいます。
口呼吸をつづけていると、空気と一緒に吸い込んだ細菌やウィルスがノドの周辺にある扁桃組織を直撃します。ノドにある扁桃腺は空気中のバイ菌やゴミなどを処理できないからです。
口を開けて呼吸するということは鼻を使わないということになります。使わないでいると、鼻の粘膜の表面に生えている繊毛の働きが弱って、空気を浄化する機能もダメになってしまいます。
こうして口呼吸によって、ひからびた鼻とノドの粘膜には乾燥を好むバイ菌たちが巣食うようになります。すると扁桃組織でつくられている白血球とバイ菌は共存し合うようになります。白血球がバイ菌などを処理できないからです。
バイ菌を抱え込んだ白血球はその性質が変わり、血液の流れに乗って体のすみずみにバイ菌を運ぶというのが西原理論の一つです。
その対策は
起きている時は意識して口を閉じることができますが、寝ている時は意識して口を閉じることは無理です。寝ている時に口が開いてしまうのは、鼻がつまっていることによるのか、あるいは舌根(舌の後方部分)がノドの方に沈み込んで、それが気道をせばめ、吸気が十分に通過できないことで息苦しくなることによります。
鼻づまりがあれば、これを解決することが先決です。問題は舌根がノドの方に沈み込んでくるケースです。このケースの解決法は、今のところ唇の筋肉を鍛えることが最も確実ではないかと考えています。一部にはエネルギー生産を高めるのに必要なコーキューテンを利用している場合もありますが、それはさておき唇と舌の関係について少し説明しておきたいと思います。以下のことは歯科医の秋広良昭先生に教わったことです。
まず唇を強く一文字になるように唇をつぐんでみて下さい。ほとんどの人は舌の先が上顎の前歯の裏側から口蓋に触れてきます。非常に健康な人ならば、舌の表側全体が口蓋にベッタリとへばりつくような感じになります。
つまり唇の運動と舌の運動は協調関係にあるということです。口をつぐむ筋肉が適度に力を持っていないと、唇と舌の間にこの協調運動が起こらないことになります。
眠る時には頭が上向きになるため、重力の方向が顔の前方から頭の後ろへと向かいます。ここで舌の先の部分が上顎の前歯の裏側口蓋に触れていないと、力の無い状態の舌根が重力の影響で気道の方向に沈み込んでしまうわけです。
口呼吸の原因は唇の閉じる力が弱いために起こる、というのが秋広先生の考えなのです。そこで秋広先生は口唇閉鎖力(唇の閉じる力)を強化するグッズを開発されました。パタカラという商品名で、私たちもその考えに賛同し、これまで数百名の方々にすすめて使っていただいています。
具体的にパタカラという器具(マウスピースをおもい浮かべて下さい)を唇と歯の間に入れ、しっかりとつぐみ(バネによって開いた状態になっていますから、そのバネの力にさからってつぐむわけです)、ストレッチ体操を行うのです。これを毎日3~4回、1回につき2~3分間ほど行います。
パタカラを使ってストレッチ体操を毎日実行していると、口唇閉鎖力がアップしてきて、夜中に口を開けて寝るということが無くなってきます。そうなると、朝、起床時にノドが痛いという症状も起こらなくなります。
それだけでなく、イビキをかくことがほとんどなくなり、睡眠時無呼吸症候群や夜間高血圧、夜間頻尿、不整脈、集中力の欠如といったことが改善されてきます。
但し、パタカラを利用していても安定剤を常用していたり、大酒を飲んでいると効果は現れません。西原先生によると、阿呆の「呆」という字は口をポカンと開けて立っている人の姿を現しているとのことです。じっさい口をポカンと開けていると、酸素のとり込みが悪くなり、脳の働きにも影響してきます。
4.セキと痰
カゼをひくとセキと痰に悩まされる人も多いのですが、なかには1ヶ月以上も治らない人がいます。もともと治りにくいというのは体力低下が下地にあることによるのですが、こういう場合は冬虫夏草(とうちゅうかそう)などを利用していただくと良いでしょう。
冬虫夏草は心肺機能を高めるということで中国のオリンピック選手達の間で評判になり、使用していた選手の活躍で世界的に有名になりました。
冬虫夏草は肺気腫などで肺機能が低下して、血中酸素濃度が低くなっている人にも有効であり、酸素濃度が上昇してきます。免疫細胞にしても、あらゆる細胞が活発に働く為にはエネルギーが必要です。そのためには酸素が十分に補給されなくてはなりません。冬虫夏草が免疫を高め、体力を向上させるのは、この酸素補給効果が高いことによるのだと思います。
さてセキと痰ですが、お医者さんに行くと鎮咳剤と去痰剤、抗生物質などが処方されます。これでうまくいく人もいますが、全く効果が現れない人もかなりいるのではないかと思います。
とくにこじれたセキは厄介で、麻薬系のセキ止めを使っているうちに、セキは止まらずに、頑固な便秘になってしまって困った人もいるでしょう。
また、カゼの症状はとれたのに、セキだけが残ってしまって、これが治らないという例も多いのではないでしょうか。
こういう時にすすめられるのが山桃草(さんとうそう)植物です。
セキというものはありふれた症状ですが、じつはこれを治すものはほとんどないのが実情です。漢方薬もセキにはあまり効果がなくて、昔は困っていましたが、山桃草植物が登場してからはそれほど困らなくなりました。
喘息もほとんどこれで対処できるようになり、漢方薬をあれこれ考えなくても済むようになったのは嬉しい限りです。
但し、セキと痰は山桃草植物さえあれば十分などと言うつもりはありません。
症状を細かく聞き出して、プラスしていかなくてはならない場合もあります。
例えば、中年以後の人で空咳があり、痰が少なく、時に血痰が出たり、体力が無く、血色が悪く、舌は紅くて苔が少ないといった症状を呈することがあります。これは肺の潤いがなくなってきたことによるもので、肺を潤す作用のあるものを山桃草にプラスしていかなければなりません。
どんなことにもいえますが、これが正解ということはありません。もっと違った考え方や対処の仕方があって当然だと思います。
性格、体質はもちろんのことですが、時代や国によって対策は異なってきます。
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