道元禅師涅槃図(どうげんぜんじねはんず)
曹洞宗の宗祖であられる道元禅師が入寂された時の様子を描いた「道元禅師涅槃図」が、この度、寳泉寺に納められました。 仏画作成では、国内随一の評価を受けている國井美術真言堂の作品です。
道元禅師は建長5年8月28日、京都高辻西洞院の俗弟子覚念の屋敷で、54年の人生を終えました。 入滅を悟られた道元禅師は、坐禅を行い、次のような偈を遺しました。
五十四年 第一天(だいいってん)を照(てら)す
このぼう跳を打して大千(だいせん)を触破(しょくは)す (うん)
渾身(こんしん)(もと)むるなし
活きながら黄泉に陥る 道元
この涅槃図では、弟子の懐装、詮慧、寂円、波多野義重公に加え、帰依した僧侶67名、門下の人々20名、さらには女人の帰依者16名が、道元禅師の死を悼んでいる様が描かれています。 また、道元禅師の後には、禅師が愛された梅を描いた梅花屏風が配されています。 様々な文書をもとに、再現した道元禅師の涅槃図です。
道元禅師が亡くなった8月28日にあわせて、お盆の8月13日から28日まで、一般公開いたします。 お墓参りの折には、ぜひ本堂にお立ち寄りいただき、道元禅師の遺徳をお偲びください。